ギリシャが事実上のデフォルト！その後どうなる？為替や株価への影響は！？

6/30が返済期限だったIMFの約2000億円の債務を支払えなかったとして、ギリシャへの金融支援が7/1の午前0時(日本時間午前7時)をもって終了しました。

これをもって、ギリシャの事実上のデフォルトが確定しました。

現在のギリシャの状況

ギリシャ『お金がない』

ECB(ヨーロッパ連合)『お金かしてあげます』

ギリシャ『お金がない。借金は返せないけど、もっとお金を貸してください』

ECB『ギリシャさんの財務体系を変えないとだめです。国民の4人に1人が公務員なのがまずだめ。年金の支払いが早すぎるからもっと遅くしてください。これを守ったら、借金の期限も延長してあげますし、もっとお金も貸してあげます。』

ギリシャ『その提案はのめない。国民に反感を買うし。でも借金の期限も延長してほしいし、もっとお金も貸してください。』

ECB『もし、この再建案がのめないならば、6/30の期限だった借金の期限延長はなし。支援もやめます。』

ギリシャ『政治家だけでは決めることができないから、7月5日に国民投票します。だからそれまで期限を延長してください。』

ECB『だめです。期限の変更はなし。6月30日に借金返せなかったら、事実上のデフォルトですからね。』

ギリシャ『払えません。』

→事実上のデフォルト。

という流れです。

このような逼迫した状況に及んでもギリシャ側は痛みを伴う改革にNOを突き付けているんですね。

ギリシャのデフォルトはいつ？まだ確定はしていない。

冒頭でギリシャの事実上のデフォルトと書きましたが、これはあくまで『事実上の』デフォルト。

今回のIMFの債務返済が遅れても市場への影響は小さく、国債のデフォルトとは区別されています。世界の格付け会社もIMFの債務が払えなかったからといって、直ちにデフォルトという判断は下しません。

『本当にデフォルトした』と確定するのは国債が返せなくなった時

ギリシャのデフォルトの可能性が一気に高まるのは『民間保有』のギリシャ国債が償還できなかった場合です。

もし償還できなければ債務不履行（デフォルト）確定とみなされることになりそうです。

7月14日　サムライ債の償還期限

『民間保有』のギリシャ国債で最初に期日を迎えるのが、サムライ債とよばれる円建て債権です。

金額にして200億円程度でで規模としては小規模。JPモルガン・アセット・マネジネントの重見氏は『小口のため、デフォルトに陥らないために返済しようとする』と予想しています。

7月20日　国債償還期限

7/20にECB(欧州中央銀行)が保有する約35億ユーロのギリシャ国債の償還期限を迎えます。日本円にして4776億円。

ギリシャ国債は市場で流通しているため、もし償還できないことが確定すると、市場に与えるインパクトは非常に大きく、間違いなくギリシャのデフォルトが確定すると言えます。

ギリシャのデフォルト問題は直近てはここが一番の山場だと予測されます。

8月以降も返済スケジュールが立て続けに

8月には、

• IMFへの返済　約1.8億ユーロ
• ギリシャ国債の償還　32億ユーロ

の2つが控えており、仮に7月20日の国債償還を乗り切ったとしてもギリシャは、いばらの道を進むことになりそうです。

現在のギリシャの財務状況では、これらの債務を返せないことはほぼ確定しているため、支援先との交渉の末どこかで折り合いをつけて折り合いをつけるしかない状況です。

7月5日には、国民にECBが提案する緊縮案の是非を問う国民投票が予定されており、この投票結果によって情勢が大きく変わりそうです。

ギリシャデフォルト問題の為替・株価相場への影響

ギリシャのデフォルト問題で為替・株価相場はどう動いたのでしょうか。

為替相場

上記は、ユーロ円の6/25～7/1までのチャートです。

6/28(土)にECBが6/30の債務返済期限を延長しない【※1】、と決めたことによって6/29(月)はリスク回避の円買いユーロ売りの気配が強まり、ユーロ円は4円以上も窓を開けて相場がスタートしました。

しかし、6/29(月)からユーロは買戻しされ上昇し、窓埋めまで到達。7/1(火)にIMFが『債務が返済されなかった』と公式にアナウンスし、事実上のデフォルト【※2】に陥っても相場は拮抗状態となっています。

欧州の株価

上記は、FTSE100(英国ロンドン証券取引所上位100銘柄の平均株価指数)と、ドイツDAX(フランクフルト証券取引所上々30銘柄を対象とした指数)のチャートです。

こちらも6/29には大きく窓を開けて相場がスタートしているものの、現時点では歴史的な下落は観測されていません。

事実上のデフォルトのアナウンスはすでに市場に織り込み済みだった、という意見が大半です。

ギリシャ問題で相場が大きく動くのはいつ？

まず間違いなく大きく動くのが7月5日のギリシャ国民投票の結果発表時でしょう。

この国民投票は、欧州連合が求めている金融政策を実施するかどうかという、ギリシャの今後の行方を占う重要な投票です。

この結果次第では相場が一方通行に動く可能性もおおいにあります。

リーマンショックも世界同時大恐慌も最初の数日間は相場は静かでした。

【デフォルトによる影響がどのくらいのものなのか】が判明するまで数週間かかるケースがおおく、ギリシャデフォルトも似たような推移になることが予測されます。

相場が急変動する時はトレーダーにとってチャンス

ギリシャの債務残高は40兆円以上ですのでデフォルトが確定すると世界中に影響を及ぼすことは確実です。

大きく相場が動くときというのはすべからく、トレーダーにとってはチャンスでもあります。

日本のFX業者でFX取引をするのはリスク

ただしこのような『いつ値が急変動するかわからない』状態の相場で国内FX業者をつかってトレードするのはリスクが高いでしょう。

その理由は追証請求があるから。

2015年1月に起こったスイスフランショックのような数分で1000pips単位の変動のような信じられないような値動きをすると、市場は混乱に陥りロスカットが正常に作動しないことがあります。

参考：スイスフランショックまとめ！為替相場に与えた衝撃はドル円に換算すると115円→77円！Twitter,2chでもお祭り騒ぎ

前回はスイスフランで被害を受けた日本人トレーダーは少数でしたが、今回は多くの日本人投資家がトレードしているユーロ絡みの問題です。

仮に相場が激しく動いてロスカットが間に合わないということになればスイスフランショックとは比べものにならないほどの被害がでることでしょう。

追証なしの海外FXでチャレンジしてみるのもあり

国内FX業者とは違い、海外FXでは追証がありません。

参考： 海外FXはゼロカット制度で追証なし！

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